古代エジプトの神々は自慰行為によって創り出された!?創造の神アトゥムについて

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世界には民族や宗教に基づいた様々な創造神話が存在する。この世界がどのようにして創られたかという物語である。例えば、神の「光あれ」と言う一言によって世界に光が創られた、という旧約聖書の創世記や、日本神話の国産み、神産み等が挙げられるだろう。
古代エジプトにもいくつかの創造神話があるが、その中にはかなり特異なものも存在する。


(図)創造の神アトゥム

神々は創造の神アトゥムの自慰行為によって創り出されたというものだ。その神話によれば、アトゥムが誕生するまで、この世界は虚無であった。アトゥムは原初の水「ヌン」から自らを創り出し、また、自慰によって神シューと女神テフヌトを創り出した。アトゥムは手が”女性”の両性具有者であった。

Credit:Twitter

(図)アトゥムの射精によって神々が創造される様子

ちなみにこの創造神話には、アトゥムの口から神シューと女神テフヌトを唾の様に吐き出して創造した、という別バージョンも存在する。


(図)ナイル川

また、この伝説は古代エジプトに奇妙な風習を生み出した。その時々の王(ファラオ)がナイル川のほとりで自慰をして精液を川に流すという祭祀が行われていたのである。これはアトゥムの神々の創造を模したものであり、豊穣祈願のための儀式であったと考えられる。一聴するとまるで罰ゲームのようだが、当時のエジプトにとってこれは立派な宗教的儀式だったのだろう。

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