デンマークのロラン島から約150メートル離れたところにある海底から、17世紀に撃沈された一隻の軍艦が発見された。
その軍艦は、デルメンホルストというデンマークの軍艦で、トルステンソン戦争にて撃沈されたものである。
トルステンソン戦争とは、三十年戦争の終盤、1643年から1645年にかけて勃発したスウェーデンとデンマークとの戦争で、この戦いに勝利したスウェーデンがバルト海の覇権を握る結果となった。
今回発見された軍艦デルメンホルストは、1644年のフェーマルン島の戦いにて、スウェーデン軍による火船の体当たりによって撃沈させられたものだ。
Credit:wikipedia
(画像)フェーマルン島の戦い
(画像)フェーマルン島の戦い
発見に至ったきっかけは、ロラン島付近に新たに埋め立て地を建設するために、建設予定地の海底調査を行っていたことであった。
海底には、焼け焦げた船の残骸やブロンズ製の大砲の溶けた破片が散らばっていた。このことから、船が炎上し沈んだことは明らかであった。
Credit:Pen News
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地元のヴァイキング船の博物館に勤める考古学者たちが、それらの残骸の写真を3万枚撮り、そこから船の3Dモデルを作成したという。
なお、残念なことにこの船は埋め立て地の建設に伴い、そのまま埋め立てられてしまうそうだ。
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