【ヘタイラ】古代ギリシアで行われていた売春について【ポルナイ】

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人類最古の仕事は売春であるとよく言われるが、古代ギリシアでも売春は盛んであった。
当時のアテネでは地元民だけでなく外国の旅人や商人をも相手にした売春宿が営まれていた。
余談ではあるが「ポルノ(porn)」という単語は、ギリシャ語で売春、もしくは売春婦を意味する単語「ポルナイ(pornai)」が語源であるという説もある。

Credit:wikipedia

(画像)娼婦とその客

当時のギリシアにはポルナイ、ヘタイラという二種類の売春形態があったと考えられている。
ポルナイは売春宿や街路で大衆の客を相手にする娼婦であり、時には「ついてきて」と言うメッセージが書かれたサンダルを履いて客を勧誘することもあった。
ヘタイラはポルナイよりもより高級な存在で、芸術などの教養を兼ね備えており、その客層も上流階級の人間が多かったとされる。

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(画像)晩餐会で衣服の紐を結び直す音楽家とその客

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(画像)ヘタイラ

当時のアテネの男性は晩婚傾向であり、30代になる前に結婚することは珍しいことであった。
そのため、多くの若者が結婚前に売春宿に出入りしていたとされる。
時には、娼婦が客の妾となったり、場合によっては正妻となることもあったそうだ。

また、記録によればとある既婚男性が娼婦と関わりを持ったことによって、その妻から離婚を請求されるということもあったという。

他にも、売春をする男性、いわゆる男娼も存在したそうだ。彼らは「ポルノイ(pornoi)」と呼ばれ、その顧客のほとんどは男であったという。

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(画像)財布を持って少年と性行為の交渉をする男

売春という稼業は当時のアテネの評判を落とすことにもつながったが、一方で、旅人や商人がこの町に停留するきっかけとなって、アテネに多くの富と繁栄をもたらしていたとされる。

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