8月24日発行のドイツの情報誌「Stern」の表紙が話題となっている。
その表紙とは、トランプ大統領が星条旗を身にまとい、ナチス式敬礼を行っている姿をあしらったものだ。
Stern
見出しに大きく書かれている“Sein Kampf”とは、日本語に訳すと「彼の闘争」と言うような意味で、明らかにヒトラーの著書「我が闘争」をもじったものである。
その下に続く文章は、「ネオナチ、クー・クラックス・クラン、レイシズム:ドナルド・トランプがいかにアメリカの憎悪を刺激したか」と言う意味であり、8月12日にバージニア州で起きた一連の騒動に対して、トランプ大統領が白人至上主義を擁護するような発言をしたことに対する批判だろう。
しかし、ドイツがナチスを風刺のネタに使うことに対して、一部では「お前が言うな」的突っ込みの声も上がっている。
米ロサンゼルスに本部を置き、ホロコーストなどの研究を行っている人権組織サイモン・ウィーゼンタール・センターは、「トランプはメディアにとって批判のかっこうの的ではあるが、ドイツの出版社がトランプを現在のヒトラーのように描写することは不誠実であり一線を越えている」との声明を発表した。
この一週間ほど前には同じくドイツの情報誌「Der Spiegel」がKKKの覆面を被ったトランプ大統領のイラストを表紙にして物議をかもしたが、人種問題に対するトランプ大統領への批判の声はまだ静まる気配を見せない。
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