「池の水ぜんぶ抜く」というテレビ番組では、水を抜いた池から思わぬお宝や珍魚が出現することがあるが、中国では池の水を抜いたところ更にとんでもないものが姿を現したようだ。
中国の江西省にある貯水池で、水力発電用の水門の改修を行うために池の排水を行ったところ、巨大な仏像が水面から姿を現したという。
Credit:CNN
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その石壁に掘られた仏像は全長3.6メートルほどの大きさで、元あるいは明の時代に造られたものだという。
その仏像の足元からは古い寺の残骸も発見された。
そもそもこの貯水池は1960年に造られたものであり、元々この池がある場所に住んでいた住人は全て立ち退きを強いられたという。
その住人の一人である82歳の男性は、池が出来る前、そこに美しく飾られた寺と仏像があったことを覚えていると語った。
当時の中国には文化財の保護という考えがあまり無く、また石壁に掘られているため移動させることも困難であったことから、池の建設に伴いこの仏像はそのまま水の下に沈められてしまったそうだ。
そして今回約60年ぶりに水上に姿を現したという、なんとも切ない話である。
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